2021.10.18
ブログ
モエ
「今度の『モエ』はあんたげやね!」
近くに住む2つ上のお姉さんに声をかけられました。
(昔の話です。)
月に1度の近所の人達との飲み会『モエ』。
会場は『モエ』参加者の家です。
『モエ』メンバーの家を当番制でまわします。
集まった大人達は広間でお酒を飲み、子供たちは居間(別室)でジュースやお菓子のおもてなし。
この時だけは夜更かしが許され、遅くまで近所の友人たちと遊べるので、私にとって楽しいイベントでした。
ただ、このイベントにかかる費用は会場となった家が全額負担します。
お金を出してもてなして、どんちゃん騒ぎされ、次の日はお酒臭い部屋を一生懸命お掃除するという。
今考えると、そんな事よくやってたなと感心します。
(私は子供だったので、やっていたのは私の両親ですが。)
静岡で生活するようになって何気なく『モエ』の事を友人や職場の人に話すと
「何それ?」と言われ、
どこでもやっていることじゃないんだと衝撃を受けました。
確かに定期的に飲み会が開かれるだけならともかく、
会場は家だし、家族全員で参加だし、
年に一度、慰安旅行と銘打って『モエ』のメンバーで旅行にも行っていました。
どの家も和室の通し間が玄関付近にあって、すぐにおもてなしができるような作りになっていることも
今思えば納得です。
当たり前だと思っていたことを人に話してみたら「これは違うんだ」と気づかされて、
恥ずかしさもありますがそれ以上におもしろさを感じます。
とはいっても、静岡での生活が地元で生活した期間をとうにこえましたし、
さらに子を持つ親としては、当たり前のものとそうじゃないものを見極め、
物事を客観的に見て判断できるようにならなければなりません。
仕事をする上でも大事な事ですね。
上司「どう、MSK-100の出荷検査は問題ない?」
私 「はい。アンプの検査とセンサの検査を行い、特に問題ありませんでした!
測定データもまとめて保存してあります!いつでも出荷できます!!」
上司「わかった、わかった。圧が強いって!」
上司「このしきい値は?」
私 「実際のサンプルから、しきい値を設定しました。」
上司「どうやってやったの?」
私 「OKサンプルを10個測定して、MSK-100に自動でしきい値を算出してもらいました。
その後、NGサンプルを測定し、楕円の大きさや傾きを微調整しました。
このMSK-100は、測定結果が視覚的にわかりますし、周波数などの測定条件も
すぐにしかも細かく設定できるし、しきい値の設定もすごく簡単ですから。」
上司「そこまで聞いてないけど…」
私 「緑の点がOK品の測定データ、赤の点がNG品の測定データです。
とてもわかりやすいですね。OK、NGの分布が一目でわかります。」
上司「あなたは私ではない誰かに商品の説明をしていますね?」
私 「誰が見てるかわかりませんから。これからは常日頃からマイクロフィックスの一員としての自覚を持ち、
責任ある行動をとるように致します」
上司「???」
私 「これは出荷検査が終わったセンサ3個です。」
上司「そうそう。今回はMSK-100を3台納品だから。」
私 「はい、久しぶりの3台同時です。ありがとうございます!!」
上司「感謝の気持ちはお客様にね。3台横並びで使用することになると思うけど、問題なさそう?」
私 「若干の個体差は出てしまいましたが、できるだけ同じ測定値になるよう調整してあります。
大丈夫です。ところで『モエ』って知ってます?」
上司「『萌え?』あっ、もしかして『模合』の事?」
私 「えっ、知ってるんですか?」
上司「ああ、昔ね…って、今関係ないでしょ!さっき『自覚を持って』とか言って…」
私「あっ、すみません。急いで梱包します。」